2021-03-27

積読(つんどく)対策の読書法

 ●読書について

大切だと思う本ほど、きちんと理解したいと思う。

すると、しっかり時間を割いて向き合う必要がある。

そうなると、今すぐは無理だから、と後回しになる。

積読書籍がどんどん増えていく


この悪循環のループに、永年悩まされてきた。


読みたい本はたくさんある


●読書についての自分の欲求を見つめてみると

・効率的に読書をしたい

・どこに何が書いてあったのか後で確認できる読書記録を作りたい


■これまでの読書をふりかえってみると


●時間が経っても自分の中に残っているのは?

・気づき、発見、学び、知識

・著者の考え方や思考の概要

・理論の枠組み・フレームの概要
・参考資料としての価値

  ある程度頭に入っている書籍は、辞書的に使える


●読んだ本の内容が自分の中に定着するには

・現場で実践・応用したとき

・人に伝えたり、教えたりしたとき

・様々な角度から一緒に話し合ったり意見共有した時

ーー要するに、アウトプットした時に定着している





一度通読した本は、なかなか読み返さない


人に伝えられるほど詳しく頭に入らなくても

ざっと読んで大枠を把握しておいて

必要に応じて精読する準備をしておく方が

効率的かもしれない



それでも、読むときのポイントがあって

1.どうしてこの本を読みたいと思っているんだろう?

2.著者はどうしてこの本を書こうと思ったのだろう?(パラ読⇨推測)


この2点を自分なりのことばで、簡単に書き出してから

取り組み始めると、

自分の中に入ってくる質が変わってくるので、

大切にしたいところ。


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そんな、諸々の試行錯誤を経て、

ざっと読んで対話でアウトプットする「Books&Dialog」の

ワークショップをつくりました。

(つくるというほどではないかな💦)


以前はリアルに行ってましたが、

オンラインでもできるようにしたので、

関心のある方はお声掛けください!


2021-03-24

「オンライン元年」 メリット・デメリット

 

「オンライン元年」とも呼ばれた2020年度も年度末を迎えました。

私が参加したり企画したオンラインの場で、

この1年のオンライン・コミュニケーションの場を

企画、運営、参加した方々の体験の声を拾ってみました。

勝手に、メリット・デメリット・その他に区分して、更に勝手に小分類しています。
※BOR:ZOOMのブレイクアウトルーム


●メリット


1)参加しやすい

  • 移動時間・費用がかからない
  • 今まで参加できなかった各地のイベント等に参加できる
  • ツールを使ってメイク不要に!

2)運営しやすい

  • エリアを越えた繋がり/遠方のゲストを呼べる
  • 会場費が不要になった

3)内容・企画のメリット

  • 内省的なことが話しやすい → 自己開示には意外と相性がいいかも
  • スライドやロープレは、リアルより見えやすい
  • オンラインだけで企画から運営までできた
  • あえて顔を出さない声だけ対話など、さまざまなバリエーションを選択できる
  • 会場の広さの制約を受けない(BORを増やせば対応可能)

4)多様性の広がり

  • 多世代、多職種の方と交流ができるようになった
  • 子育て世代も参加しやすくなった
  • 自動翻訳ツールなどの活用で、言葉の壁も越えやすくなった
  • オンライン総会:今まで委任状だった方々が参加できる→運営は大変だけど・・・

●デメリット/留意すべきこと


1)参加者との関係

  • 反応が見えにくい:画面オフでの参加/BORでの様子
  • 参加者の無反応:伝わっているか分かりにくくて不安
  • 「オンラインでの対話は無理」という決めつけ・思い込み
  • 疲れる=サボれない/休憩を頻繁に
  • 参加者同士のつながりが生まれにくい

2)運営上のこと

  • リアルより時間が掛かる→タイトになる、時間にシビア/分刻みの計画が必要
  • リアルより細かな説明・インストラクションが必要
  • リアルで上手くいくことが、オンラインでは上手くいかない/アイスブレイク、雰囲気の切り替えなど
  • 機密性の高い情報の共有に苦慮
  • 不慣れな人へのサポートが必要(企業研修など)
  • BORでの人数が多いと話せない:場の設計の問題
  • ワールドカフェ:問の立て方がむずかしい/バックグラウンドの違いの幅が大きい

3)設備機材・通信環境など

  • 通信環境、デバイス、バージョンなどの条件に影響を受ける
  • 音質、画像、通信環境などの整備にお金がかかり始めた
  • ハイブリッドなどの場合PCへの負荷が大きい→動かなくなることも
  • 失敗談:海外との交流で、各自がしゃべってハウリング

4)参加環境

  • 自宅参加の場合、家族との兼ね合いがある/環境を整え慣れない人もいる
  • ビデオオンで顔出しする場合には準備が必要/夜のイベントはメイク落とせない

5)成果・アウトプットなど

  • オンラインの方が予定調和的な感じ、奇想天外さや奇抜さが生まれにくい
  • 移動時間が無くなって、終了後すぐに日常に戻るため、気づきや学びを自分のものにする内省の時間が取れなくなっている → 意識的に振り返りしないと定着しない/見たい未来が見えなくなる

6)その他

手軽に気軽に参加できる分、コンテンツ消費がはげしくなっている印象
 :「見た・聞いたから知っている」症候群
  → 参加を自分のライフにいかに活かすかという視点が育まれにくい

●その他


1)捉え方

  • オンラインはリアルの代替ではない/別もの
  • オンライン活用できるのは一部の人だけ、「すべての人」が可能と思うのは勘違い

2)運営について

  • テクニカルは別の担当を立てた方がいい
  • 通信トラブル、機器トラブルは当たり前と思って準備が必要
  • ハイブリッドでは、オンライン参加者に合わせたルールややり方をすることが必要
  • 場の空気を変える方法は?ポーズにポーズで応えさせる/Zoomのフィルター機能使う(サングラスなど)
  • アイスブレイクの工夫必要:体操でもクイズでも今の気分は?でも、、オンラインならではの工夫が必要
  • 多人数開催などの対策:テクニカル担当は複数必要、機材の予備を準備、ヘルプライン(携帯番号の通知)
  • 事前準備、リハーサル、画面の大きさの違いに注意。サブ端末で画面の確認、エコー対策など

3)その他

  • 材料を送って、オンライン・ワークショップ:同じものを作っている一体感を味わうことができる
  • 会社はビデオオフ、社外はビデオオンが多い・・・なんでだろう?(Teamsは顔を出さないことが多いような・・・)

2021-03-19

ブルネレスキの卵『キセキのダイアローグ』のトライアルターム全5回を終えて

昨夜、ブルネレスキの卵『キセキのダイアローグ』のトライアルターム全5回が終了しました。

※開催報告はこちらから:https://www.metanoia-inc.jp/131677.html


1月、運営もまだ試行錯誤の状態を抜けきらないままのスタートでしたが、
概ね2週間に一度のペースで全5回を終えた今、
ご参加いただいた皆様の中に、様々な変化の手応えがあったようです。

・言葉にして口に出すと軽くなる。出すと隙間ができて新しいものが入ってくる感じがする
・最初の頃は、転職も考えていたが、今は現在の仕事を自分が楽しめるように変わっていきたいとも思えるようになった
・(これまで繋がってなかった)いろんなことが繋がってきた
・この期間、シンクロを感じることをたくさん体験した


また、場の中から生まれた言葉に、
この会の本質があらわれているように感じました。

定期的に歩みを振り返り、言葉にすることで、曖昧だった自分の中にあるものに気づく
そこから見えてきた、次の目標やアクションを意識してとりくむ
そのサイクルを回すのは、基本的なことだけど大切だな、と思った


そして、「言葉にすること」から生まれるものを、
たくさん感じていただく場になっていたようです。

これまでは、無意識に「立場」に縛られながら、喋ってきたんだな、と思った
自分のことを思った通りに話せる場って、あるようでなかったんだな
そして、様々な立場の人から
その場でコメントをもらえる
安心して話せる場で、自己開示をしていくと、自分のことに気づくことができる


この場から生まれた様々な変化の卵が、
これから孵化して新たな形になっていくことを想像すると、
とても楽しみな、ワクワクする気持ちになります。


終了後には、参加メンバーで博多でのもつ鍋会の企画も具体化しました。
コロナの状況も見ながらになるかと思いますが、
首都圏や関西圏からのご参加の方々が「福岡に集まろう」
と言ってくださる結びつきの強さに、
この期間を共にすることによる関係の変化を強く感じました。


地域を越えて、立場を超えて、仕事や環境を越えて繋がることができたからこそ、
これまでの日常のつながりからは生まれなかったものが、
新たに誕生したような気がします。
コロナ禍で、オンラインでつながることが日常になったからこそ、
生まれた場だったのかもしれません。


トライアルタームにご参加いただいた皆様との新しいご縁から、
とてもステキな場が生まれました。ありがとうございました。

2021-03-14

グループの発達段階について

3/13夜のインターベンション・スキルズ読書会より 備忘録として

●グループの発達段階

「コンサルタントが選択するグループの発達理論に関わらず、どのような発達段階にあるかは介入の深さに影響する」(p78「グループの発達段階」)

ということは、GPCは何らかのグループ発達理論を持っていることが前提ということになるのかな?という議論から、「発達段階に当てはめて見る」のは枠にはめ込んで決めるけて見るようで嫌だなぁ、といったコメントがありました。

グループの発達理論について、そのように思ったことはなかったので新鮮な切り口に感じたのですが、よくよくふりかえってみると、個人の発達理論に触れた時は同じように感じたことを思い出しました。


1)「発達段階に当てはめること」への抵抗感はどこから来るのか

・定義された「段階」にはめ込んで、対象を決めつけることの危険性への抵抗感

・「発達」という表現への抵抗感=未発達は劣り、発達した状態は優れているという暗黙の価値観

 実際に、対象そのものを見ないで一般化した段階で評価・判断したり、発達した段階がすぐれているという価値観で捉えられていることも少なくないので、それに対して抵抗感を覚えるのはとても良く分かる気がします。

2)抵抗感がない状態では、どのように捉えているのか?

・すべての段階は、プロセスとして必要なものであり、その優劣はない

・「発達段階」は状態を表わすステージに過ぎず、変化していくもの

介入を考える上で対象グループそのもの状態を把握することは大切なので、その際に使用する把握するための発達理論(自覚的・無自覚的に関わらず)について、どのような理論を用いるとしても、といった意味合いではないかと捉えました。

捉え方が異なれば、介入(働きかけ)も変わってくるでしょうから、重要なポイントの一つではあるのでしょうが、いずれの理論を用いるにしても、初期の段階では「メンバー自身が安心の風土を生み出せるための時間をかける必要がある」とされています。

ファシリテーションにおいて、安心・安全な場づくりが大切にされることと似ていますね。

また、エドガー・シャイン博士は、「メンバーの面目をつぶすような介入は良くない」と語られています、とのコメントもありました。

ーーーー

言葉によって定義(分別)されなければ、認識することができない。

しかし、言葉の定義の幅は、使う人・受け取る人の人生経験によって、一人ひとり異なる。

そのため、同じ言葉を使ってコミュニケーションを図っても、齟齬が生じる。

言葉というテーブルの上に出てきた表現だけでなく、テーブルの下にあって相互に見えていない「違い」をテーブルの上に出すことができたとき、はじめてどこが食い違っていたのかが見えてくる。

見えてくれば、すり合わせることもできるし、自分とは異なる視点を感じてそこからのインスパイアされることもある。

しかし、この面倒な作業を避けてしまうと、相手に対する虚像が自身の中で膨らんでいき、理解し合えない関係になっていく。

そんなコミュニケーションの難しさに思いが向いた時間でもありました。


2021-03-13

日本コーチ協会福岡チャプター

先般、久ぶりに福岡チャプターのイベントをFacebookで目にして、

本日のオンラインイベントに参加させてもらうことにしました。

3月13日午後、1時間程度のオンラインイベント。

当日午前に行われた日本コーチ協会の年次総会の報告と、

「対話について対話する」というテーマでのダイアローグ。


●日本コーチ協会の年次総会の報告より印象に残ったフレーズ

・組織は意外とお客様を見ていない

・「縦割りは楽」・・・上の役職者ほど、横のつながりがない

・物事を良くするときは、どうしていたか思い出そう!

・メキシコの織物職人:季節ごとに自然のものから作る

 リソースはユニークでそれぞれ違うからおそ、パワーのあるものができる 

 =すべてその場にあるものを使って作る対話の場に近い感覚

・2人が向き合っているキューバの彫刻:肩~お腹、頭のてっぺんがない

 お互いに見えない部分があることを示している(頭の中、肚の中は見えない)

・賢者の盲点:上司は知識面で優位でなければならない、という思い込み

  聴くことは受動的、上下関係が逆になるという誤解 → 俺の話を聴け!

・3分間コーチング:立ち話できレベルだが、意外とたくさん話ができる


●ダイアローグの場で印象に残ったこと

・ある組織の20代前半の研修で、コーチングの認知度は10人中0だった

 (ファシリテーションは10人中6名だったとのこと)

・コーチングは、

   上司が部下を思い通りに動かすテクニック

   やらされる/自己開示させられるといったイメージ

 と思われている方も、いまだに少なくないようだ

 ⇨ 何がそういう状況を生み出したのだろうか?

・組織の中では、ポジションパワー優位 ⇨ 語りたいことを語れていないことが多い

・企業理念を自分たちの言葉で語ってみるとどうなるのだろう?という対話の場

ーーーー

コーチングの世界で対話が注目され、

組織開発的なアプローチをされている方もいらっしゃる

ということが分かって、興味が湧いてきました。

数年前に出版された「ダイアローグ・マネジメント」(ケネス・ガーゲン著)の

監訳が、コーチ・エィの創業者・伊藤守さんだったことを思い出しました。

ちょっとコーチング寄りですが、社会構成主義のことが分かりやすく書かれた本です。


日本コーチ協会との最初の出会いは、

10年前の福岡支部(現福岡チャプター)の10周年のイベント。

当時ご縁のあった複数のコーチの方からお誘いいただいて、

参加させていただきました。

以後、断続的に定例勉強会に参加させて学びの機会をいただいていました。

ですが、ここ数年は参加する機会もなくなっていました。

更には、コロナの影響もあってか、

チャプターの勉強会も開催されてなかったようで、

どうなっているのだろうか、と気になっていました。


今日は、少人数でのこじんまりした場でしたが、

久しぶりに責任者の原田さんのお元気そうなお顔を拝見できて、

「コーチングで世の中を豊かにしたい」という熱い想いに触れて、

今後の活動に期待が膨らみました!



【10月スタート】2つのダイアローグの取り組み

 10月からダイアローグ(対話)の2つの取り組みをスタートします 仕事以外にこんな活動もやってるよ、というご案内と、10-12月はちょっと忙しくなるかも、という言い訳を兼ねて。以下、長文です。 ライフワークのように取り組んでいるダイアローグ(対話)に関して、来月から2つの取り組み...