2022-08-25

アンラーニングと学び直し

今朝、何とはなしに「アンラーニングと学び直し」のことばが頭の中を巡った

20年近く前になるが、キャリアデザインの研修プログラムなどをつくっていたU先輩が、「これからのミドル以降のキャリアにおいてはアンラーニングが大切」とよくおっしゃっていた。が、残念ながら、その当時はその意味がよくわからなかった。

ここ数年、また目にする機会が増えてきたように感じている。

あたかも器の中身を入れ替えるように、「学んで身につけてきたコンテンツを捨てて、新たなことを学びとる」ような使い方も散見するが、何か違和感を覚えることが少なくない。

ミドル以降のアンラーニングの本質は、
 ・人生を通じて培ってきた自分なりの物事の捉え方の枠組みがあって、
  無自覚にその枠組み で世の中全般を捉えていることに気づくこと
そして、
 ・その枠組みに捉われすぎることなく、それ以外の捉え方をも取り入れることのできる
  柔軟さを身につけていくこと
ではないかと感じている。

判断をSuspendする能力に近いかんじかなぁ。。多様な価値基準を受容するベースになる能力のようにも感じる。

ロバート・キーガンの成人発達理論の「自己変容・相互発達段階」のようにも思える。

仏教の唯識にも似たような概念があったような気がする。

アンラーニングに関しては、きちんと学んでいないので、現在の専門の世界ではどのように扱われているのか、いつか確認してみよう。。。

2022-08-24

カタカナ語、アルファベット語

「NHKなどでもカタカナ語が増えて、理解できないことがある」というシニアの声を耳にすることもあり、頭の片隅にひっかかっていた。

最近、「STEM教育」という言葉を目にして、「おっ、これはなんだ」となって少し調べてみた。

21世紀型の教育システム、世界各国で導入され始めている、「STEM教育研究センター」を設置した国立大学がある、初等教育・義務教育の段階でも重要視、などの説明が踊る。

一部を抜粋して整理してみると・・・

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STEMとは

S:Science(科学)

T:Technology(技術)

E:Engineering(工学)

M:Mathematics(数学)

それぞれの頭文字を取った言葉で、科学・技術・工学・数学のいわゆる理系の教育分野を総称した言葉。

派生した言葉として

・STEAM:STEMに「Arts(芸術)」あるいは「 liberal Arts(リベラルアーツ )」を加えた

・STEAMS:STEAMに「Sports(運動)」を加えた

・STREAM:STEAMに「R(Robotics、ロボット技術)」を加えた

・eSTEM:environmental STEMの略称で、STEMに環境教育を加えた

・GEMS:Girls in Engineering Math and Scienceの略称。女性をSTEM分野に進出させるためのプログラム

ーーーー

経営分析におけるTEST分析、STEEP分析などと同じような言葉の感覚なのかな。

狭い専門領域での共通理解を基に使われていた言葉が一般化してくると、意味の捉え方が変化したり、言外に含まれる背景や本質が抜け落ちたりすることもある。

それでも、分かったように使われ広がっていくと、専門外の多くの人にとっては「?」となることもある。

しかたがないのかもしれないが。。。何かちょっと複雑な感覚

2022-08-21

【忙中閑話】「洋」=水+羊

どうでもいいことだけど・・・

世界地図を眺めながら、ふと思う。

太平洋、大西洋、インド洋、
最も大きい太平洋の西側にあるのが「東洋」で、東にあるのが「西洋」
なんか、おかしくないか?

レ点を入れると「東洋」「西洋」は「洋の東」「洋の西」
洋が大きな海を意味するなら
 東洋=太平洋の東
 西洋=太平洋の西
とも考えられるよね。
つまり、太平洋の西側にある東アジアが「西洋」で、東側にある北米が「東洋」なのでは?

でも、実際の使い方は違っているなぁ。

なんて、どうでもいいことに思いを巡らせていると、
そもそも「洋」ってなんだ?という疑問が湧いてきた。
 「洋」=水+羊 どうして「羊」? ん、羊水?


ということで、1)「洋」の字源 と 2)羊水について調べてみた。


1)「洋」について

 ①うみ。大きなうみ。「遠洋」「海洋」 ②世界を二つに分けたそれぞれの部分。「東洋」「西洋」 ③「西洋」の略。「洋食」「洋風」 ④ひろい。みちみちたさま。「洋洋」「芒洋(ボウヨウ)」(漢字ペディア https://www.kanjipedia.jp/kanji/0006939400)

ヒツジのまるみを帯びた形態的特徴から「ゆったりと大きい」「たっぷりと豊かである」というイメージが捉えられた。 水は「みず」に関係があることを示す限定符号。したがって洋は水がたっぷり満ちて大きく広がる状況を暗示させる。(中略)意味はコアイメージによって展開する。「大きく広がる」「たっぷりと満ちる」というイメージから、広大な海という意味を派生する。ただしこの意味で洋を使うのはかなり時代が遅い。(常用漢字論 http://gaus.livedoor.biz/archives/27121620.html)


2)羊水について「海 羊水」で検索

・「ヒトの胎児が育まれる子宮の羊水の組成は古代海水のそれに似ているという」
 (平松記念病院 院長メッセージ http://hiramatu-mhp.or.jp/clinic_director/2013/06/06/1636/)

・「海水中ミネラル濃度分布はヒトの体液(血清)中ミネラルバランスと正の相関関係がみられます。種の起源は海水からといわれているように、私たち人間の羊水はやはり海の水でしょう。私たちが産まれる前にお母さんのお腹の中で羊水に浮かんで暮らしているわけです。」
(「海のミネラル ~ひとの羊水としての海水~」
タケダライフサイエンスリサーチセンター・疾病予防センター所長◆木村美恵子
https://www.spf.org/opri/newsletter/66_1.html)

やはり、羊水と海はつながっているんだなぁ。。。
ところで、なぜ「羊水」っていうんだろう???


【羊水の語源・由来】

羊水は、羊膜の内側を満たす液であることからの名。

羊膜は英語で「amnion」といい、「amnion」はギリシャ語で「仔羊」を意味する「amnos」に由来する。

羊膜の語源が仔羊であるのは、生まれたばかりの膜に包まれた羊からの連想や、柔らかさが仔羊に似ているからとする説。

生贄の羊の血を入れる容器を「amnios」といい、血が混ざっていて生贄の羊の血を入れた容器のように見えたことから、また、羊膜の形がその容器に似ていたことからなど諸説ある。

(語源由来辞典 https://gogen-yurai.jp/yousui/ )


漢字表記が先にあったわけじゃないんだ。。。「洋」と「羊水」は関係なかった><


こんなことばかりやっているので、仕事が進まないのだけれど、こうした思考の広がりを楽しむあそびもまたよし(^^)


【10月スタート】2つのダイアローグの取り組み

 10月からダイアローグ(対話)の2つの取り組みをスタートします 仕事以外にこんな活動もやってるよ、というご案内と、10-12月はちょっと忙しくなるかも、という言い訳を兼ねて。以下、長文です。 ライフワークのように取り組んでいるダイアローグ(対話)に関して、来月から2つの取り組み...